2013年5月13日月曜日

二次創作同人がグレーゾーンだなんて大ウソだ

裁判所にいけば、グレーゾーンですなんて判決は出ない。

許諾を得ていない二次創作同人のいったい何処がグレーゾーンなのだろうか。

まず、同人の違法、合法性を議論する時、同人とは何を定義しているのかを考えることが必要だ。

もしこれを「コミケで売っている薄い本」と定義するなら、確かに全ての同人誌が違法であるということはない。

オリジナル物もあれば、ライセンスを取得しているものも有る。一方、許諾を得ずに二次創作と称した著作者人格権、翻案権、場合によっては複製権に違反すると思われる物も有る。

この合法のものと違法のものが混在している状況はグレーと呼ぶべきだろうか。

確かに白と黒の絵の具を混ぜれば灰色に成るが、それとこれとは話が違う。たとえ混在していたとしてもそれは合法物と違法物が個別に存在しているだけだ。混ざり合ったりはしない。

つまり同人界はグレーゾーンではない。

次に許諾を得ていない二次創作同人がいかにグレーゾーンではないかを考えよう。

ここで二次創作同人が許諾を得ていなくても、許される、またはグレーゾーンだと言われる幾つかの理由を見ていこう。

同人活動は黙認されているのか

現在、著作権侵害は親告罪である。よって、著作権者が告訴しない限り逮捕されることはない。これをもって告訴していない状況を黙認されたと取ることが出来るのだろうか。
黙認されたと考えるのは全くの検討違いだ。手元にある漫画を見てみてほしい。巻末に無断の複製を禁止すると書いてあるはずだ。

ここで一つたとえ話をしよう。

校則で学校にゲームを持って来ることを禁止すると書いてあったとする。この時、A君が学校でゲームをしていたところ先生がそれを見つけたが、何も言わずに去っていった。

さてA君は校則違反をしていないと言えるだろうか?
言える分けが無い。

黙認されているとかされていないとかいう前に、禁止すると書かれていることを忘れていないだろうか。この状態を黙認されているなどとは到底言えないだろう。

宣伝になっているから良い。

なんと身勝手な意見だろうか。そもそもどれくらいの人が本気でこんな事を主張しているのかは知らないが、こんな主張が通ると本気で思っているのか聞いてみたい。

1.そもそも、宣伝に成っているのか?

宣伝とはただその知名度を上げることではない。宣伝とはその商品を買おうと思う良いイメージを与えることだろう。その同人誌を読んだひとがその現著作物を購入したいと思うのか?成人向け同人誌がその現作品のイメージを向上させるのか?甚だ疑問である。

さらに言うと、例外はあれど同人誌は自分が知っている作品のものを読むものだろう。元々知っている人が読んでもそれは宣伝に成らない。

2.宣伝することで著作物を無断使用する権利が得られるのか。 
こんな主張が通るのは著作権者が、宣伝してくれたら著作物を利用しても良いと言った時だけだ。

3.キャラクターは著作権で保護されない。

これは合っています。しかし、ここで言っているキャラクターというのはキャラクターの名前や設定についてであり、キャラクターのデザインはしっかりと著作権で保護されています。

以上のように、許諾を得ていない二次創作同人誌は違法です。

また二次創作と言うのは法的な言葉ではないのですが、二次創作の中でも二次的著作物に認められない、ただの複製物とみなされることも結構有るのではないかと思います。まあたとえ二次的著作物と認められても複製権侵害が翻案権侵害になるだけですが。


これだけ書いてきましたが、私は同人活動には全面的に賛成です。ただ、その実態をもう少し理解すべきだと思うのです。

また、私がこの文章を書いた目的は私の考えを話したいという事もありますが、それ以上に誰かに見てもらうことで自分の主張をより良くするという目的があります。

私は専門家ではありませんし、絶対の自信を持ってこれを書いたわけでもありません。

従ってこの文章の間違いの指摘は歓迎します。

0 件のコメント: