理不尽であると感じるときはどのようなときか。いくつかのパターンが有ると思うが、ここではそのうちの一つについて検証する。
なんでもいいのだが、いつものように文化祭を例に考えてみる。
登場人物:W君、文化祭実行委員、先生
W君はお化け屋敷の壁を固定するためにダンボールをガムテープで壁に固定することを文化祭実行委員に指示され、そのようにした。
しかし、後に先生がやってきて、W君は壁にガムテープを貼ってはいけないといわれた。
W君が実行委員にそういわれたのだ、と言おうとすると、先生に言い訳をするなと言われた。
このとき、W君は自分は文化祭実行委員に従っただけなのに先生に怒られた。これは理不尽だ、と思う。
この状況を分析する。
まず、前提として本来は壁にガムテープを貼ってはならないというのが正しいルールだということにする。
W君が理不尽だと感じたのは、自分が不当に責められたと感じたからだ。悪いのは自分じゃない、文化祭実行委員だとW君は思っている。
ではこの時、先生はどのように思っていただろうか。
先生の目的は、ルール違反をしているW君の行動を止めることだ。それを止めるために指摘したところ、W君はなぜか言い逃れをしようとした。まさにW君はルール違反をしようとしているのに。
さて、どこに問題があるだろう。
もちろん文化祭実行委員が間違った指示をしたのが問題なのだが、W君の何が問題なのだろうか。
言い訳をしようとしたのがいけない、と言うのは間違いだ。
本当の問題はW君が先生に責められたと感じたことだ。
そのことによって、W君は自分に対する非難を解消したいと思い、悪いのは自分じゃないと主張したくなった。
これを二人の上司型と名付ける。
このように、二人の上司型の理不尽のパターンにおいて、問題なのは、二人の上司の言っていることが違うことではなく、行動に対する指摘を非難だと感じることである。
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